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2011/09/03

†ボビー†

†Bobby†  ※ネタバレ

ロバート・ケネディを讃える作品なので、ボビー。
ロバートと言えば、これまでに記憶に残っているのは
マクラレン委員会とか、マルセロ国外追放とかw
そう言うネタばかり印象付いている。

1968年、6月、暗殺されるロバート上院議員。
彼は選挙で、アンバサダーホテルへとやって来る。

 

映画は、ケネディが来る事になっているホテルのレストラン厨房で勤める
メキシコ人や、黒人、そしてその上司、更にホテルの元ドアマン、
ホテル専用の美容師、ホテルに唄いに来る歌手など、
様々な事情で、この日アンバサダーホテルに集まっている人々が
ピックアップされ、その夜ケネディが撃たれる瞬間へと向かって行く。

ケネディと言ったら、ジョン・F・ケネディの方がどうも印象に残っており
弟の方はあまり印象に無いかもしれない。
それでも、この映画を観ると、ああ、アメリカは勿体無い人を
失ってしまったなぁと言う気持ちになってしまう。
国民の多くから愛され、また希望にもなっていた、と言う点が
とても伝わってくる。
彼の実際のニュース映像やスピーチ等を登場させているだけで
特に伝記映画でも無いのにだ。凄く見せ方が上手いと言うか。
彼のファンでなくても、魅力的に映るケネディが本当にこの時代の
アメリカを救えそうな希望の様に見えてくる。

そして、この時代のアメリカの様子、相当病んでるなと言う印象。

さて、この映画もまた出演陣が豪華で、好きな人からピックアップすると
厨房マネージャーはクリスチャン・スレーター。作品の最初で彼は、
上司から、人種差別を批判され首にされてしまう。そんな事をする人だが
物凄く嫌な男と言う風に映らない。あたしが好きな役者だからだろうか?
普通にしている分には、愚かな行為が目立つとかでもない。
更に彼は、首にした上司の秘密を知る。それは、上司の浮気である。
その事を、同じホテル内で勤務する、美容師である彼の妻に告げ口するのだ。
姑息な事をする嫌な奴!なのに、不思議と悪い奴に見えて来ないのだから
本当に不思議w

その美容師役はシャロン・ストーン。他、ベトナム戦争行きを逃れるため
偽装結婚する兵士役にイライジャ・ウッドや、その妻となる役に
リンジー・ローハン、とにかく一度は聞いたことのある名前がずらり。

嬉しいのが、元ドアマンにアンソニー・ホプキンス。こちらのドアマンの
キャラクターが本当に素敵。嬉しそうに友達とチェスを楽しんでいたり
するのだが、とにかく可愛いらしい人。このキャラクター大好きだ。
妻に他界され、これまで仕事1本で、妻よりホテルを愛していると
言われたことまである彼は、彼の孤独を抱えている。

他には、あたし的に出落ちのwトランス・フォーマーの主人公役で
お馴染みのシャイア・ラブーフ。彼は議員の陣営で働く若い青年で友達と、
ホテルにいる売人からマリファナやLSD等を買い、
完全にきまってしまい、不思議な世界を行き来した挙句、
後から、ちゃんと選挙活動するべきだった・・・と後悔し始める役。
本当に可笑しいwトランス・フォーマーの時と同じチキンぶりが
ちらりと見えて、笑える。

また、ホテルに唄いにやって来る歌手にデミ・ムーア。
酒を飲みながら、精神的にかなり参ってる感じの歌手。
彼女のキャラクターもとても良い。個人的にかなり好き。

他にも、厨房で働く、素敵なキャラクターにローレンス・フィッシュバーン等
登場人物がこれだけ多くいても、どの顔も覚えていられる顔ぶれ。

特に良いのは、それぞれの人物が語る台詞。
鬱病を抱えた夫とその妻も、ホテルに滞在しているが、その夫婦の
会話とか、何だか心の中に残っている。
それは暗い、と言うより、希望があり、温かさがある。

デミ・ムーアが演じてる歌手のヴァージニアの台詞も凄くいい。
良い人になろうとしても、なれない。もうこれには素晴らしいとしか言えない。

人種差別やベトナム戦争や、キング牧師の暗殺と言った
あらゆる問題が、作品に絡み、登場人物たち、それぞれの人生が
その日一日の中で、ゆっくりと動いていく。
そして遂に、ケネディがホテルへとやって来る。
スピーチを終えたケネディは、厨房を抜け、退室していく途中、
囲まれた人々の握手に答えながら、その間に銃弾に倒れる。
ケネディだけでなく、何とトランスフォーマーのw例の青年や
その友人、更にはスレーター演じるマネージャー、イライジャ演じる
兵士の青年、また、鬱病の夫の妻、なども、巻き添えになり
撃たれて倒れてしまう。

おそらくもう死んでしまったのでは。
そうとしか思えないほど、ぐったりと青ざめている人達。
苦しそうに息をするスレーターは、首にした上司に見つけられ
彼からスーツの上着をかけてもらい、病院に運ばれるまでの時を過ごす。

衝撃的な事件に、そこにいた誰もがショックを隠しきれず
さきほど、陣営スタッフとしての働きをケネディ自身から讃えられた
一人の青年は、その悲しみに、出会ったばかりの女性の胸で泣き崩れる。
ホテルにいる誰もが悲しみに襲われている、
その中で、ひたすらに、ケネディのスピーチが続く。

担架に乗せられ運ばれていくケネディ。
大勢の人間が、ただ、どうしようもなく、ロビーや玄関に集まっている。
美容師の妻は、夫を見つけて、彼にしがみつくようにして泣いている。

この事態に、流れ続けるケネディの言葉が
あまりに見事にハマっていて凄い。

作品はそれでおしまいなのだが、実際、ケネディ以外の被害者達は
全員、命は助かっていると説明が加えられている。
それを観て心底ほっとする。失われた希望は戻らない。
それでも、ケネディに希望を持った人々が後々それを受け継いでくれる
のでは。そう思えるから余計にだ。

今回の映画を見て、改めてロバート・F・ケネディと言う人物を
知ろうと色々な物に触れた。
その中でも、特に凄いと思ったのが、
キング牧師の暗殺が行われ、黒人の暴動が全米各地で相次ぐ中、
演説の中止を警告する警察らに従わずに、インディアナ州の
黒人街で即興によるスピーチを行った時のこと。
暴動で各地に大勢の負傷者や死者が出たが、
彼の命懸けの言葉に、
その地域だけは平静を保つ事が出来た。
こんな立派な事をやっていたのか、ケネディ!と瞬きしてしまう。
確かにこんな人物がいたら、人々の希望になると思うな。

他にも、人種差別を撤廃する為に精力的に活動しているようだ。

彼の暗殺だが、事実、アンバサダーホテルの調理場を通り抜ける際に
サーハンと言う男に撃たれている。だがサーハンの殺しには謎が多く
警察の捜査にも謎の点が多い。以下はウィキから。

『この時代の政治家の例にもれずロバートにも敵は多く、
妥協を許さない追及を受けたジミー・ホッファなどの敵対する大労働組合幹部、
大労働組合との関係が深く、しかも家族と因縁の深いマフィア、
KKK等の人種差別主義者、ベトナム戦争で利益を上げていた軍需企業、
軍部、CIAなどの関与が噂されているが、それを実証するものはなく真実は
藪の中となっている』


更に、マリリン・モンローとの関係など、彼は、実に(個人的に)興味深い
人達との因縁や関係を持っている。

ホッファは映画『ホッファ』もある。GELU:GAで紹介中。

このような面がありながら、彼の凄まじい正義感を感じる
エピソードに触れたりすると、何で殺してしまったんだろうかと思えてくる。
なかなか、こんな人物はいないと思う。だから本当勿体無い人を失った。
多くの人の希望が奪われたのだ。

暗殺とか、ちょっと今の日本では考えられない事態だし
ここまでやれる政治家も、こんな時代にしか現れないのかなとかも思う。

どちらにしろ、彼のエピソードも、彼を取り巻いたあらゆる人物たちも
魅力的過ぎていると感じた。
映画も、とても素晴らしい作品だ。大変気に入ったので また観る。

2011/09/02

†ブラック・ダリア†


†The Black Dahlia† 
※ネタバレ

観たいと 思いつつ、すっかり忘れてた。

何か怖そうな感じがして、ちょっと観れるか心配。
でも、何も怖くは無かった。

過去に実際に起きたブラック・ダリア事件を追う警官の話。
最初の雰囲気とかギャング映画見ている気分になる。

ブラック・ダリア事件と言うのは、通称ブラック・ダリアで
通っていた、エリザベス・ショートと言う女性が殺害された、
非常に残酷極まりない事件。エリザベスが遺体となって
発見された時、その身体は真っ二つに切断されていて
口の両端は耳まで切り裂かれており、血抜きされ洗浄
されていた。しかもどうやら、生きたまま切断されたよう。
この事件は、エリザベスの写真がマスコミに撮られたり、
犯人と名乗る無関係な人物が現れたり、と、捜査が混乱し
結果的に今も未解決事件。

映画では、元プロボクサーとして活躍していた警官のバッキーが、
主人公。彼と同じく元ボクサーで警官のリー、そして彼と同棲している
恋人のケイの二人と、仲良し三人で日々過ごしている。
リーは、過去に犯人から金を奪っていたり、実は、悪い事もやってる警官で
そんな事を知らず、恩人だと思っているバッキーは、リーの恋人に
惹かれながらも、この仲良し三人の関係でいたい。

そんなある日、ブラック・ダリア事件が起きる。
バッキーとリーは他の犯人逮捕に励んでいたのだが、リーは
その事件は後回しで、先にブラック・ダリア事件を追うと
勝手な事を言い始め、怒るバッキー。しかし、リーは
このブラック・ダリア事件に とり憑かれたみたいに
のめりこんで行き、もう誰にも止められない事態。
恋人のケイは、彼の異常な程の事件への執着心に怒り心頭。

ケイはケイで、過去にある男と関わっており、その男は
逮捕され刑務所に入っていたが、もうすぐ出所してくる。
こういう不安な面を抱えながらも、ブラック・ダリア事件の
犯人はまるで分からず、益々謎は深まるばかり。

 

バッキーは、ブラック・ダリアつまりエリザベスにそっくりな女性と
出会って関係を持つ様になる。彼女はマデリンで、
その父は、土地の開発で大成功した金持ち。

事態は急変し、リーが、過去に妹がいて殺されたと言う事実を
ケイから聞くバッキー。姿の見えないリーの居所を探るため
ケイに問い質す。リーの下へと向かったバッキーは、後一歩の所で
リーを助けられず、彼は何者かに殺されてしまう。
落ち込んだバッキーは、その後、ケイと関係を持つ様になるが
ある時、たまたま、リーの隠し金を発見し、ケイから、過去にリーが
強盗犯から横取りした物だと知るバッキー。

リーを信頼し恩人だと思っていたバッキーはショックを受け、ケイを
置いて出て行く。その後マデリンと過ごしているバッキーは、
マデリンの父が所有する家の中に、ブラック・ダリアが映っていた
フィルムの中で登場する場所を発見。
殺人が行われたと想われる場所も見つける。

マデリンが父と過ごしている所へ現れるバッキー。
二人に銃を突き付ける。そこへ現れたマデリンの母親が
実は犯人であると、自ら告白し始め、ブラック・ダリアを殺したのは
残酷なジョークだと言い、持っていた拳銃で自殺。

ブラック・ダリア殺しの犯人は分かったものの、マデリンの父は
金の力を使って、妻がただ銃の暴発によって死んだ事にしてしまう。

やるせない気持ちのまま、バッキーはマデリンと会う。
実は、ブラック・ダリア事件を追っていたリーは、この事実を
突き止めていて、あの時、マデリンによって殺されていた。
その事を知ったバッキーは、マデリンと口論し、彼女から罵られ
最終的に彼女を殺し、ケイの元へと帰る。

と言うような話。

とにかく、ブラック・ダリアの事件は事件なんだが、この警官バッキーの
関わるほかの事件とかも関わってきているし、登場する人物の
関係とかも、よく見ていないと、あっという間に分からなくなりそう。
ダリア殺しの犯人の母親は、最初に登場した時点から変な人だし
犯人を探していく過程は、正に刑事ものって感じ。
でも、特にドキドキとかハラハラとかは無い。
結構バッキーがマデリンや、ケイと寝たりするシーンなど、
だらだらと彼の日々が流れて行く、かったるさがある。
この、かったるさが ずっと続いてく感じ。

話自体は、警官のお話なんだなと。
ブラック・ダリアと言うタイトルだけに、この事件にスポットを
あてたもっと怖い話なのかと思っていたが、思っていた怖さは
全く無く、確かにダリア事件を追うものの、バッキーの人生の
作品だった。

苦手な人は苦手とはっきりしそうな感じがする。
個人的には、何かギャング映画みたいな雰囲気がして
空気は好きだ。

†トラブル・イン・ハリウッド†

What Just Happened ※ネタバレ

これも、どうする事も出来んw

前々から観たかった映画で、
ロバート・デ・ニーロが、ハリウッドの映画プロデューサー役。
実際にこの映画で、プロデューサーをやってもいる。
この、プロデューサーの苦悩の塊のような日々が
コメディで描かれていて、ラストのイラっと感が くどいほどw

何曜日、何時、と言う風に区切られたり、
ひたすら資料を見てるシーンが 早送り状態になったり
多忙な仕事に追われる様子が続く。
もう休みなんか無いんでは?と思うくらい。
頭の痛い問題が多く、タイトル通り、トラブルだらけ。

プロデューサーのベンは、凄腕として知られているのだが
一度失敗すると、あっという間に地位を失う、かなりの
崖っぷちな商売であり、何とか全ての事を上手く回さないとならない。

その彼に降りかかっている問題と言えば。
まず現在関わっている映画。
主役にショーン・ペンを起用した作品のラストに彼が
撃たれ死ぬような展開のストーリー。
試写会では、主人公が撃たれるだけでなく、彼の犬までが
撃たれて死ぬシーンに不評が集まり、アンケートを集めるも最低な結果に。

当然、映画会社社長は、この作品のラストを修正するよう指示。
女社長ルーに会いに行く、ベンと監督のジェレミー達。
ジェレミーは監督しての作品への拘りが強く、修正する気は無い。
困った展開に、どうにかベンは、ジェレミーを説得する。

さて、プライベートでも、ベンは離婚中の妻とカウンセリングへ
通っていたりと、トラブルな展開。妻のベッドから他の男の物と
想われる靴下を発見したり、その前に離婚した妻の娘は、
意味も分からず泣きはらしていたりする。
仕事と、プライベートの両立が出来ず、結局、仕事に追われる
ベンは、別れた妻と、会ってゆっくりした一時を過ごそうとも無理。

落ち着く暇が無いベン。

監督問題はおいておき、別では、ブルース・ウィリスが出演すると
決まってる作品のクランクインが迫る中で、現れたブルースが
何故か髭面にメタボと言う問題発生。出資した会社側は完全に
ブルースに頭にきていて、ヒゲとメタボなんかやめさせたいので
どうにかしろとベンへ。ベンはエージェントであるディックに
ブルースを説得するよう指示するが、ディックは上手くやれない。
仕方なく現場へ赴いたベンは、ブルースと対面。
しかし、ブルースを説得するどころか、彼に文句を言ってしまい
いっそうブチ切れたブルース。高いギャラを払う一流俳優であるし
こちらは映画が駄目になっても困るし、このブルースの問題は
非常に厄介な展開になってしまう。

毎日忙しい日々が続くベン。別れた妻が新しい男といる所を
目撃してしまう、だとか、カウンセリングへ通うとか、
例のブルースの問題とか、その他にも仕事だらけ。
今度、ブラッド・ピットが出る映画のプロデューサーをやらないかと言う話も
きているが 考えておくとだけ伝える。

さて、ジェレミーはあれからラストを修正し、犬が生き残り、
大変感動のシーンに変えてくれた。安堵するベン。
ルーも一安心だ。

そんな中で、有名プロデューサーの自殺があり、
葬儀へと赴く。そこにはブルースの姿も。再び説得を試みようとするも
ベンを嫌っているブルースは、いまだ怒っており、何度も彼を
食事に誘うとか色々な手段で説得しようとしてきた彼を、突っ撥ねている。
その葬儀の席には何と、この間泣きはらしていた娘までが。
なんと娘は、そのプロデューサーと関係があったようだ。
おまけに、その席には、別れた妻の新しい男になっている関係者も。

とにかく、この葬儀の日は、どうにもいかずに一日は終る。

映画のクランクイン当日、なかなか現れない
ブルース・ウィリスを待つスタッフ達一同。
彼がヒゲを剃ってなかったら終わりなのだが。
緊張して待つ人達の前に、ゆっくりと姿を見せたブルースは、
髭をそり落として現れ何とか事態は良い方向へ。

安堵する暇も無いベン。

さて いよいよカンヌ当日。
ラストの変更はまだ未見だと言って楽しみにしているショーン・ペン。
ところが、カンヌの上映では、編集前の、犬が死ぬバージョンの
作品が発表された。監督は最後まで拘りを貫いてしまったのだ。
これでベン、一気に窮地に立たされる。

フランス帰りはジェット機だったはずが 置いて行かれてしまう始末。
残念すぎのベン。

戻って来た彼は、POWERと書かれた文字の前で多くの関係者との
写真撮影にのぞむ。写真撮影では立ち位置が全て決められており
その位置はその人間の地位を表わしている。
ここでベン、まさかの一番端のPの文字の更にその外側へ立てと
指示されてしまう。

終わりと言うわけ。

コメディだから 凄く見やすいし、キャラの個性が分かりやすい。
頑固と言うか拘りの強い映画監督や、売れる事が勿論一番大切な
映画会社の女社長の態度や、扱いに困ってしまう大物俳優など。
降り回されまくりのベンが かなり悲惨。
そう言う仕事なのだから、相当タフでないと、
まずこんな事は出来ないと思って観てた。

大物俳優の役で登場するブルース・ウィリスは、本人が本人役で
出てたり、ショーン・ペンもそうで、この辺りが観ていて楽しい。
特に、ショーンが主演した作品の中の、ショーンが、カッコ良くて
お気に入り。

デ・ニーロは、プロデューサーなんだけど、どうも人にこき使われる
ような人に見えない空気があるwそこが素敵なんだけどもw

最近、何かと見ている映画に登場するジョン・タトゥーロはディック役。
結構 出演陣がこちらも豪華な作品。
ただ、仕事と言う点で、前回の摩天楼と同じく
本当、どうしようもないし、どうする事も出来ないw

見ている分には面白かったし普通に楽しめた。

†摩天楼を夢みて†

Glengarry Glen Ross† ※ネタバレ

何だか、本当どうしようもない、としか言えない。
サラリーマン達が主役のお話。

アル・パチーノは、ローマと言う男で登場し、
会社でもトップをいく成績優秀な社員。
彼の勤める会社は、ミッチ&マレー社と言う不動産で
他に、シェリーと言うベテランだが最近不振で、娘が病気して
金にも困っている社員や、同じく成績の悪いモス、アーロナウらがいる。
そして、いつも冷静な表情を崩さないウィリアムソン支店長。
モス役がエド・ハリス、シェリーはジャック・レモン等、出演者が豪華。

いつものように客が取れない社員らが今夜も仕事に励んでいる。
だが彼らは不満だらけ。何しろ、会社が渡してくる情報が
彼らにすればクズ同然のもので、それをネタに客が掴めるはずが無い
と言うわけだ。過去には良い成績を上げたシェリーは娘の病気が
気にかかっている。
そんな中、本社より、ブレイクと言う男がやって来る。
彼は、ローマがいないのを無視して、揃っている社員だけで
会議を始める。まず、ぼろっかすに社員らを罵り、客はもっと酷い事を
言う、等と言いながら、男だったら契約を取ってこいと言いたい放題。
不満だらけの社員らは、彼に偉そうに言われてかなり気分が悪い。
その上ブレイク、今度の成績発表で一位の者には、車を、
二位にはナイフのセットをと賞品の説明を始め、三位の者は首にすると
発表。また、成績優秀者にしか、上等な情報は渡さないとも告げられる。

一位か二位になるしか道は無い。
追い詰められる社員たち。
とにかく、不満はあるものの、シェリーと支店長を残して、社員達は出て行った。
シェリーは何とか電話をかけたりと、粘ってみるも、上手くいかず
帰り支度を始めた支店長に、例の、成績優秀者しかもらうことの出来ない
情報を、金で買うから渡してくれと説得し始める。
しかし支店長は無理な要求を言い放ち、結局、シェリーは諦めるしかない。
このシェリーって人かなり粘ってしつこく支店長にネタを売ってくれとせまる。
もう必死過ぎている。それもそうだろう。娘のこともあるし。

雨の中、シェリーは出て行き、娘の病院にも行けず仕事を続ける。

その一方で、モス達は、会社の不満をぶちまけながら、
会社に報復しようと企てていて、会社から例の情報を盗み、強盗に
あったと見せかけて、そのネタはライバル会社に売り払って、
自分たちで儲けてやろうと考える。モスはこのアイデアを本気で
実行しようとしており、同僚はやるしかないと説得され追い詰められる。
ローマはと言うと、彼は、会議にも出ず、客を見つけて商売に励んでいた。

さて翌日。ローマが会社へ向かうと、パトカーだの警官だので
何事だとオフィスへ向かう。強盗が入って荒らしており、電話機まで
無くなっている始末。彼は自分の契約に関わる書類が盗まれたかどうか
心配になる。
そこへ、シェリーがやって来ると、彼はとてもごきげんで、
契約をとったと言う。自分にもツキが回ってきた、やれば出来ると
すっかり自信を取り戻している様子だ。
モスがオフィスの奥の個室で、事情聴取を受けており、出てくるなり
あの警察の態度はムカつくと怒っていて、シェリーが契約を取った
話なんか聞きたくもないと絡む。ローマが鼻に付くのか、彼にすこぶる
文句を言いまくったモス。彼が出て行った後、ローマはシェリーに
契約を取った話を聞かせてくれと言い、シェリーからその時の話を
聞いて、流石ベテランだと言う風に喜ぶ。

次々社員が事情聴取を受ける中、ローマが契約した客の男が
そこへ現れ、契約をキャンセルすると言い出す。
ローマは、シェリーに、客の手前、どこかの偉いさんの振りをしてもらうよう
頼み、何とか茶番を打つのだが、シェリーの演技は良かったものの
結果的に、支店長が余計な口を挟み、契約はパーになってしまう。
ローマは支店長に怒りまくって、警察の事情聴取へ。

残ったシェリーが、支店長に、文句の続きを言いまくる。
日頃の鬱憤もあるのか、シェリーはひたすら文句を言い続け
想わぬ事に、シェリー喋りすぎて、うっかり秘密を漏らしてしまう。
それは、モスの計画に乗って、オフィスを強盗に見せかけて荒らし
ネタをライバル会社に売って、儲けたと言う事だった。
その、うっかりを、冷静な支店長は聞き逃さず、そんな事実を
何故知っているのかとシェリーに問い詰めて事情を知る。
シェリーに、お前は喋りすぎだ、俺も喋る所を見せてやると
警察に何もかもぶちまけてやろうとする支店長を、どうにか止めようとする
シェリー。だが、支店長はシェリーを振り払い、警察に全てを語る。

がっくりと落ち込んだシェリーは、何も知らないローマから
ベテランだ、客の前での演技は最高だった、等と褒めちぎられ
何とも言えない表情で答える。
あちらから、警察がシェリーを呼び、最後にローマに何かを言おうとするも
ローマは仕事の電話中。シェリー諦めて警察のいる部屋へ。

おしまい。

本当にどうしようもない。だって、3位首ってな。
まあ仕事が出来ない人は要らないんだろうけれど、
じゃあいきなり出来るわけでもないだろうしなぁ。
追い詰められる社員達に同情してしまう。
確かに復讐してやろうかとも 思う人も出て来るだろうし。
かといって、強盗に見せかけて・・・って、そんなのすぐバレるだろうw

シェリーの必死さが凄い。客に断られまくったり、
支店長に何とかネタを譲ってもらおうとする しつこさとか
客の家で、どうにか契約してもらおうとしたり、
マジでセールスマン、しかも余裕が一片も無い。
ローマの方は、客に断られて慌てるも、まだ他の社員に比べると
多少の余裕が見える。でも、皆と同様に不満は凄くあるようだ。
モス達はと言うと、モスは冷静に見えて、かなり不満を溜めすぎてて
だから復讐なんかを思いついたのだろうが、相当頭に来てる様子。

この映画はストーリーどうのと言うより、至って冷静で
ある意味悪者のように見える支店長のキャラクターが好き。
口数が少なく、淡々としている。
シェリーにしつこくネタを売ってくれといわれている時も冷たく
無理な要求を言い出すし、シェリーが犯人と気付いた時も
自分の娘が病気しているんだと言うシェリーに、そんな事は知らんと
言い放ち警察達の所へ向かう、非常に事務的な態度を
一貫して崩さない彼。動揺とか見せず、ひたすら冷静。
こう言う、ペースを崩さない人すごく良い。
ちなみに、役はケヴィン・スペイシーが演じてる。
彼は、セブンのあの素敵な犯人役である。

モスやローマやシェリー達と言うと、感情が豊かな方で
怒ったり、怒鳴ったり、嘆いたり、色々するんだけども
支店長だけ一人、異次元にいるようなほどの冷静さだ。

物語として観ると、本当どうしようもないし、どうもできんw
もう自分の会社からネタ盗んで売っちゃったしw
しかし 追い詰められまくってるしで。

世知辛い、としか。

個人的にはキャラが良かったので普通に観れた。
また観る機会は無いだろうなぁと言う感じ。

2011/09/01

†ココ・アヴァン・シャネル†


Coco avant Chanel 
※ネタバレ

これは、彼女の人生物って感じで、ストーリーだけで言うと
とても悲しいのが観終わった感想。

作品中に出てくる黒い衣装に いちいち目がいく。
仮装大会で友人に着せる服とかにしても。
他の人があまり黒でぴしっとした服装じゃないからかな?
あの黒の洗練された美しさが素敵過ぎる。
シャネルが自分で服をアレンジして男装しているのも素敵だ。
シャネルを演じるのはアメリのオドレイ・トトゥ。

映像の質感とか好き。特に孤児院の頃。

さて物語は。
シャネルは姉と共に、父に孤児院に預けられる。
成長し、大人になった彼女は昼は仕立て屋で勤務し、夜は
ナイトクラブで唄うと言う生活を送っている。
そのナイトクラブで将校と出会う。シャネルはココと呼ばれており
かなりドライと言うか、冷めたような人に見える。
何とか歌手なり俳優なりと、成功したいと言う野望を持ちながら
将校の愛人となり、遊んで暮らす日々が続く。
遊んで暮らすうちに、将校の友達などとも親しくなる。
この日々を彼女は退屈がり、仕事がしたいと言う欲求が生まれる。
将校と居る時は大抵男装し、もうどちらかと言うと風変わりな人。
ある意味反抗的な感じも受ける。あらゆる女性の派手な装飾について
いちいち毒を吐いているし。だが彼女の作る帽子のセンスが良いと
評判になる。そんな中、イギリス人の実業家であるボーイと出会う。
恋に落ちたココは、本当に幸せそうで、これまでの退屈な表情とは一変、
彼といると素直に笑顔を見せてて、とても可愛い。
あれほど幸せそうな表情をするのだから幸せになってほしいと思うが
実際にはボーイは既に結婚相手を他に決めており、事実を知ったココは
もう誰とも結婚しないと心に誓い、ボーイにもそれを伝える。
ボーイと付き合い始めた自分の愛人を、今になって好きだと気付き、
将校はココにプロポーズするが、ココはそれを断る。働きたいと考える彼女。
それを応援するボーイ。結局、将校の家を出て、ボーイの協力を得たココは
帽子屋を開くことに決める。
自分の店を持った後も、ボーイとの関係は続く。彼が店に会いに来ると
やっぱり幸せそうなココ。暫くココに会えるよう、近くに滞在する事になった
ボーイを見送りに出てくるココ。明日からはずっと一緒にいられると約束し
出て行ったまま、ボーイは事故で帰らぬ人となる。
知らせを聞き、現場へ向かったココは、呆然。
強烈な悲しみを持ったまま、彼女は一流のデザイナーとして
ファッションショーを開催していると言うラスト。

こう言う感じで
ココの人生を追って行く物語なので、彼女の視点から見る
人々の服装への意見とか、面白かったりする。
でも、ボーイが死ぬのは悲しすぎた。
そこしかもう覚えてないってくらい インパクトあり過ぎ。

ブランドのシャネルについての詳しい知識があるとか
または そのブランドが好きで買いあさっているわけでもない。
元々、「ブランド物」と言うカテゴリーに、惹かれない。
そう言う物はどっちでも良い。でも凄く惹かれる部分もある。
それは、ショーでの美術とか(特にシャネルのは最高すぎている)
後、広告の写真とか、作り手側の話、と言った部分は、商品よりも
大変に興味深い。なので、どのような商品があるのか殆ど
よく知らないが、シャネルのショーはよく見る。
とてもクールで衣装より舞台が好みだったりするから。
http://www.chanel.com/fashion/13#13-chanel-fashion-show

作品の中でもそうだったように黒と言う色を、あそこまで
美しく扱えるのは天才的。黒と白は色の中でも
無敵の色と言う感じがする。当然好みの問題はあるとしても。
この二色は魅力的過ぎる。

オドレイ・トトゥの笑顔はとっても素敵。何か見てて幸せになる。
しかし作品の中でのボーイとココの別れが 本当に悲しくて
悲しい話、としか印象に残らなかった。

他にも黒いバージョンがあり、別監督で別の俳優がシャネルの
物語をやっているみたいだが未見。
そっちも同じようにボーイとの別れの悲しいのがあるとしたら
いまいち見る気になれないが。

ショーの舞台裏でモデルとかじゃなく美術とかスタッフとかが
本番までを作り上げていくドキュメンタリーとか無いのかな?
あったら絶対そっちが観たいな。映画と関係ないけどw

†スリップストリーム†

SLIPSTREAM ※ネタバレ

アンソニー・ホプキンス監督の映画。
彼自身、脚本家の主人公として登場する。
で、クリスチャン・スレーターも出てくるし、やったね、みたいな。
映画の内容とは言うと、説明し難い。

では感想は、と言う事だが、
何が何だか分からぬうちに物語が進んでいるので
あたし的には、彼は物語(自分の脚本)と現実の区別がつかずに
どっちの世界もうろついてしまっているのだなぁと想って観てた。
自分の作品に入りすぎてしまって・・・って言う小説家の話だったり
こういった感じの映画ってあるけど、ただ、他の映画と違うのは
本当に何が何だか、な、うちに物語が進んでいると言う所。
主人公が、現実と物語を混同しているので、見てる側も
どれが現実なのか、物語なのか?さっぱりだ。
恐らくは、脚本に出てくる人物と接している時は、ほぼ非現実だろう
と、思う。妻が現れたりすると、そこは現実っぽい。
彼の混同している物語の中に登場する人間が、実は現実世界では
医者や警官として登場したりする。

まるで夢みたいだ。ちらりと見た人が夢の中でストーリーになって
出てきた感じ。しかも、夢は至って不可解な物が多いし
変な夢をずっと見ている感じと言うか。

突如、道路で銃を持って暴れる男が、主人公の乗っている車に
喚きながら銃を撃ってくるも、主人公はぼーっと見ているだけ。
そんな事件がありましたとニュースで伝えられるのだけど
そのニュースを見た女性が、友人が映っていると発見し電話する。
友人は、電話を受け、主人公と共に、自分が乗っていた車が
テレビに映っているのを見てはしゃいでいる。
電話した女性は、仕事中で、その勤務先の男に、仕事が終った後
車まで見送ってもらう。この、男は連れ去られて死ぬし、女性は
田舎の方の店で俳優として、良く分からぬ映画に出演し、
その映画に同じく俳優としてクリスチャン・スレーターも出ているのだが
演技の途中で、スレーターの様子がおかしくなり、クルー達が慌てるも
彼は突然死んでしまう。大慌てになる撮影所。
そこへ急遽送り込まれる脚本家が、主人公で。
撮影所の俳優や関係者たちの関係は何だかぎくしゃくしているし
最終的には、この脚本では、結局、スタッフのはずだった女性が
車にひかれる展開になっており、この女性は、恨めしそうに
主人公の前に現れて、あたしの役を殺すなんて酷いわと嘆いていたりする。

全く何が何だかなのだ。
で、主人公は、妻に付き添われ、病院にいる。
医師たちが、彼はなんちゃらとか言う精神疾患か何かの可能性は
みたいなことを言っている。何か忘れたけど、酷い顔色の主人公、
妻に連れられ病院を後にする。
帰りの車内で急に、車から降りて行こうとして、慌てて車を脇に止める妻。
旦那ふらふらと道路を歩き出すので追いかけていく妻。
警官がやって来て、主人公を車に戻すよう妻が必死になってると
あっちから来た車に突撃して主人公、死んでしまうと言うオチだ。

この警官が、スレーターだったりするもんだから、本当夢でも
見ているのでは?と言う感じ。

でも死ぬ以外に無かったのかも、とか思わせられてしまう。
だって主人公は、現実と物語の世界を行き来しまくってて
完全にわけがわからなくなってしまってるし。

 

撮影所に向かった主人公は、そこで、店の入口の女に金を払い
適当な会話をした後で、カーテンの向こうへ出て行く。
そしたら、撮影してた脚本の世界にいると言う展開がある。
そのシーンがかなり印象的。
夢か何かの世界の入口みたいな感じ。
脚本の中へどうぞ。時間は何分、お金は幾らです、みたいな。
だから、時間に追われているのかな?
この人、もう何時だから帰らなくてはなんて突如言い出すし。

本当不思議な映画で、どう言う風に、この映画を
読み解いたら良いかわからないのだが、
意味の分からない映画だったー・・・と言うような不快感?とか
観なくて良かったわ、と言うような、がっかり感とかは
無くて、ただ、不思議としか言いようが無い。
と言うか、自分には難しかったと言うべきだろうか?
大抵、全然意味の分からない映画だ、と思う映画って
観た後で後悔したり、もう観ないとか なっちゃうんだけど、
この映画は、そう言うのとも違っていると思った。

映像が時々すごくスタイリッシュと言うか忙しいと言うかw
効果的な場面が色々ある。好きなのはエンディング。
エンドロール最高だった。

2011/08/31

†オール・ザ・キングスメン(2006)†


All The King's Men  
※ネタバレ

どうやら実際にいた政治家をモデルにした本の
映画化らしい。でもまあ 居ておかしくない。

始めは、政治のスキャンダルや汚職について徹底して追求し
断固そのようなものは許さないと、正義感に
燃えた立派な人、役人のウィリー。

ある時、あてうまに利用されて知事選に踊り出る。
自分があてうまと知り、おだてられて調子に乗った事を痛感。
新聞記者のジャックは、その事を口走ってしまった本人だが
選挙の演説で、自分たちに話すようにやってみたら、と
ウィリーにアドバイスする。
ウィリーは、ある演説で、自分の原稿を放り出し、自分の言葉で
民衆へ語りかける。すると、次々と人が集まってきて
彼の演説が民衆の心を打つと言う結果に。
ジャックがウィリーの記事を書いたりして、一気に人気を得たウィリーは
遂に知事に。また、ジャックはウィリーの記事ばかり書いてた件で
上司と意見が合わずに退社する。その彼を、ウィリーが拾い、参謀に置く。

知事になってからのウィリーは、権力を得た結果、それなりに橋を建てたり
学校を建てたりと民衆に対して演説した事を実行はしているが、
常に女遊びをしたり、酒を飲んだり、自分の弊害になる者を脅したり、
何とか知事としての権力を手中にしておきたくて、まるで別人の様に。
敵に回すと怖そうな人みたいになっていく。とは言ったって、それくらいの
一面を持っていないと生き残れそうも無い気もするが、ウィリーの場合
汚職やスキャンダルに対して、許せない、そんな政府を倒してしまおう
と訴えてきただけに、本人がスキャンダラスになってしまって
最早がっかりとしか言えない。

で、落ちぶれた権力者の下で働き尽くめのジャックは、
ウィリーの敵となっている厄介な人物、アーウィン判事を強請れる
ネタを探せと、ジャックに指示。一度、ジャックと共にウィリーは
アーウィンを尋ねて脅しをやるも、何の効果も無く仕方なく帰っている。

このアーウィン判事と言う人物は、ジャックを幼い頃から
父親の様に育ててくれた人で、彼がジャックに、紳士としての振舞い方や
・・・ジャックは上流階級の出身・・・様々な事を教えてくれた。
この、アーウィン判事に限って、そんなものは無いと思いたいジャック。

でも、このジャック、ウィリーが好きなのかは知らないが、
父親のような人物を敵に回すと言う展開は…どうなのだろう。

アーウィンの事を調べるうちに、遂にアーウィンの隠された過去を
発見するジャック。その事をアーウィンに伝え、まだウィリーの仲間に
なるには遅くない等と言い、明日また来ますと言って出て行く。
彼に過去を知られたアーウィン判事はその直後、既に決意を固めていたようで
自殺。

その時初めて、母親に、アーウィン判事こそがジャックの実の父親だった
と告げられる。ジャックは父の死に呆然とするしかない。

さて、ウィリーが次に指示するのは、友達のアダムを説得して
新しく建てる病院の院長になるようにしろとの事。
ジャックとアダムは親友として付き合っていて、アダムには妹の
アンがいる。この、アンとジャックは良い感じになりそうになって
結局そうはならずに終ってしまう。若い頃、この三人は楽しい時間を過ごし
その思い出を美化して、ずっと大切にしていたかったジャック。
またこの三人の関係に戻りたいとも、願っている部分も。

アダムを説得し、何とか病院の院長になってもらう事に。
アンは密かにウィリーと関係を持っていて、ジャックはその事実に
強い衝撃を受ける。
ある日、アンが慌ててやって来て、ジャックに、アダムがいないと騒ぐ。
兄は、院長になった病院は、ウィリーが不正に金を隠すために
建てられたもので、その事実が明るみになったら、全て院長のせいに
つまり自分のせいにされてしまうと嘆いていたと言う。
アンとジャックは、急いでアダムを探しに行くものの、彼は姿を消していた。

ウィリーは敵を多く作っており、弾劾され、対決にのぞむが
開かれた弾劾委員会で、彼は勝利を得た。
やったねと、自分の敵側の人間を面白おかしく詰って
嬉しそうに議事堂の一階へ姿を現すウィリー。
ジャックが来ているのを見て、ウィリーは、勝ったと彼に伝える。
マスコミが多く彼を囲んでいた。
ふとジャックが見ると、そこには姿を消していたアダムが。
アダムを見つけたウィリーが、おお~ってなノリでご機嫌に
アダムに声をかけると・・・。
突然の銃声が響き、ウィリーはアダムに撃たれて倒れる。
ウィリーの護衛のヒットマンのような男が、アダムを撃ち、
アダムもまた倒れる。二人は隣り合って倒れ、その血はつたい、
床の模様の溝に沿って流れ、やがて二人の血が途中で出会い混じる。

と言うようなお話。

ウィリー・スタークのモデルとなっているのはヒューイ・ロング
と言う1928年からルイジアナ州知事として活動した政治家らしい。

作品は、冒頭から、ギャング物のような雰囲気で、
ショーン・ペン演じるウィリーも政治家でなく、ギャングの大物っぽい空気。
これはかなり好き。

ストーリーでは、ジャックを演じるジュード・ロウが語り手となって
彼から見た、ウィリーと言う政治家の男の人生が展開。
何だか冷静すぎて居て不気味な程なジャックは、淡々と、
ウィリーのために働き、自分は酒に溺れていつの間にか
落ちぶれているみたいな事を嘆いていたりする。
あたしから見て、この話の中で一番謎な男だ。

ウィリーは熱心に政治の汚職を訴え、始めは真面目な役人だったが
とりあえず権力を手に入れたので汚職にまみれて落ちぶれ
その上暗殺されると言うオチで大変分かりやすい人物だ。
その、暗殺したアダムと言う奴も、まあ追い詰められやすい性格なのか
とにかく ウィリーの行動に許せず暗殺してしまう所まで行くような
深く考えずとも、そう言う人なんだろうと言う感じ。
その妹のアンも、ウィリーと関係を持ったりして、とりあえず自分の
勝手に生きてる感じがする。

ジャックが謎なのは、自分の父と後から知ったとしても
父の様に育ててくれた人を破滅させて、なお、ウィリーのもとで仕事をし
それも冷静に、更に、ウィリーのところで友達に働いてもらおうと説得。
結局、アダムを巻き込んだのはジャックだし、アーウィンを追い込んだのも
ジャック。それなのに、こいつの冷静さと言うか、淡々とした感じは
一体なんなんだか。

ウィリーは死んだけど、別に死んでもまぁ仕方ないかと想った。
過激な演説するし、殺そうと思う奴は他にもいたかもしれないし
はっきり言って、ウィリーが知事として何がしたいのか、さっぱり
分からないから。この先どうしたいのかも、未来がまるで見えない。
ただ、知事として権力を握っていたくて自分の地位を守りたいために
色々な事をしているだけと言う感じしかしない。

彼が、知事になる前に、演説で人々を惹き付けていくシーンは
最高に良かった。民衆の立場になれんけど(何せその当時の
その国の人達の事情に明るくないし)、何か彼に強く惹かれる
魅力的なカリスマがある。この時点で見ると素敵過ぎのウィリー。
勿論それはあたし視点w しかし、同じような演説を、知事になった
後でもやっているが、怖いだけだw
結局ウィリーの手も汚れてしまったのに、その熱弁は一体何だろうか。
だが、彼の演説は無意味に魅力的で、それもまぁ、民衆から見て
金持ちの奴らを叩いたり、それも名前を出して激しく抗議するもんだしで
そうもなるかもしれないけど。だがこのウィリーは実は裏ではと言う感じが
本当なんとも。  

アンソニー・ホプキンス素敵だわ。彼の質感が良い。
おまけにショーン・ペンだし、どっちも好きだから、と言う理由で見た。

悪い話と言うわけじゃないし、まるでギャングwなショーン・ペンや
彼の演説シーンも凄く好きなのだけど、残念な事に、ジュード・ロウに
起きる悲劇があまりにブラック。親友も父親も失ってしまうのだから。
おまけに自分が一生懸命ついてきたボス・ウィリーも。
なのに、ちっとも彼が可哀想では無い。悲劇と感じさせない。
いや、ある意味、本人が全然悲しんでいない感じがして
こっちの方がショックを受けてしまう感じ。呆然としているが・・・
何だか、凄く冷たい人にしか見えなくて、感情あるんだろうか?とか
想ってしまう。かなりウィリーに関わってるが、彼に何が起きたかなんか 
もう、どうでもよかった気がする。個人的に言うと。
ショーン・ペンが主役でも良かったかも。

†クライム&ダイヤモンド†

CRIME & DIAMOND/WHO IS CLETIS TOUT? ※ネタバレ

クリスチャン・スレーターと、リチャード・ドレイファスが
出てくるしな、と言う、いつも通りの安易な選び方で観た。

スレーターは、フィンチと言う詐欺師の役で、
ドレイファスはマイコーと言う、マジシャンでありながら
その腕を持って銀行からダイヤを盗んでくるような男。
自分のマジシャンとしてのショーを披露し、途中VTRに切り替え
そこにいるように見せかけて、銀行へ向かい、すんなりと
ダイヤを奪うとまた観客の前に戻っていると言うwww
凄すぎるだろう、こいつww

で、彼ら二人は刑務所にいて、刑務所からの脱獄をはかる。
計画は成功し、脱出した先で、何とか過去に縁のあった
男から別人に成りすませる様に手配してもらい、運転免許証等を作成。
マイコーは隠れ家で、娘との再会を果す。
フィンチは、とりあえず、自分のなりますましたタイトと言う人間の
パスポートを手に入れるため、本人の家に向かう。
タイトは死んでいる人間なので、安心してなりすませるというわけ。
ところが、タイトを狙っているマフィア達がおり、彼がまだ生きていたと
勘違い。フィンチをタイトだと思い込み殺そうと追ってくる。
タイトはフォトジャーナリストで、危険な映像が映ったビデオを所持しており、
それをネタに脅そうとして失敗して殺されたのだ。
まさか、そんな奴になりすましてしまったとは知らないので、フィンチは
何か分からぬ者に襲われまくり、結果的に、マイコーは巻き添えをくらって
亡くなってしまう。マイコーは、過去に盗んだダイヤを娘と共にある場所に
埋めていた。ダイヤと共に大事な写真を、娘は埋めていて、フィンチは
彼女とダイヤを掘り返しに行こうと説得する。
フィンチと彼女は喧々諤々で、ちっとも上手くいかない関係で
ダイヤを探しに行く途中でも、電車内では離れた席にかけ、話さない。
ところが、ダイヤを埋めた場所が、現在は刑務所の敷地内になってしまって
いた。

この様な展開を、本編の最初から、いきなりタイトと勘違いされ銃を向けられ
拘束されたフィンチの口から、彼を捕まえた毒舌ジムに語られていく。
毒舌ジムは、かなりの映画フリークで、ひたすら有名な映画の台詞を
言いまくり、タイトではなかったフィンチの話にのめり込みながら
映画らしくなってきた!等と言って続きを話させていく。

また 冒頭でも、マフィアの一人が、仲間に映画の話をしてきかせている。
毒舌ジムは、嬉しそうに映画館で映画を観ているし、映画好き視点で
観たら面白いのかも。

刑務所にあるダイヤを手に入れるべくフィンチは、タイトになりきって
警察へ出向き、自分を保護するようにと話を持っていく。
彼は刑務所に無事にはいる事が出来、そこで早速、ガーデニングの
許可をもらい、マイコーの形見である伝書鳩の持ち込みを許してもらい
ダイヤを埋めた場所を掘り出す。
タイトの行動は、警察も不信がっており、彼をちゃんと調べ始める事に。
無事ダイヤを発見し、それを伝書鳩を使って、娘のテスに送り届けた
フィンチ。だがどうやって今度は刑務所から出られるか。

そんな時、刑事の方から、お前は脱獄犯で詐欺師のフィンチだなと。
バレたら仕方無い。だがピンチである。しかしフィンチは、流石詐欺師で
今度は、ビデオテープを持ち出し取引する。テープに映ってる映像を確かめれば
警察が追ってる例のマフィアは逮捕が出来る。しかし、自分がタイトでないと
そのテープも偽物と言われてしまうだろうと説得。頼むから見逃してくれと
フィンチ。刑事さん、フィンチを見逃してくれる展開へ。

そこから逃げ切ったはずのフィンチは、刑務所で面会に来ていたテスが
今日、遠くへ出発すると言う事を聞いていた。向かいたいが、
最初に戻って、毒舌ジムに銃を突き付けられてしまう。
この毒舌ジムのいるところへ、殺し屋の二人がタイトを消しにやって来るも、
ジムが片付ける。でもって、ジム、フィンチから宝石を頂き、彼を逃してやる。
ジムはテンション上がってて、さあ早く行けってなノリで、フィンチがくれた
ダイヤも、彼に分けてやって、「豪邸を建てろ」なんて言う。
フィンチは無事に、テスと出会える。
と言うハッピーな展開で終わり。

オープニングシーンがとっても可愛い。アニメチックで。
スレーターが好きだし ドレイファスが好きだから そこも良い良い。
でもストーリー的にはそこまでと言う感じだった。
フィンチが詐欺師として なかなか職人な感じがするし
もっともっと詐欺師としての彼の活躍が観たかったかもw

†ヒストリー・オブ・バイオレンス†

A History of Violence ※ネタバレ

ヴィゴ・モーテンセンだからと言う理由で鑑賞。
彼は主役のトム・ストールを演じている。

ストーリーはと言うと。
良い父親であるはずなトムには、ある隠された過去があった。
田舎に住む彼の店に、ふと現れた強盗二人をぶっ殺し、
一躍街のヒーローになる主人公トムだが、
それが秘密をあかしていくきっかけになってしまう。

妻は弁護士のエディ、息子ジャック、長女サラ、と共に
幸せな家族での生活を過ごしているトム。
どうでも良いけど エディとトムが寝るシーンは
いやに生々しい感じが。それが作品と合っている気がする。

とりあえず、トムが倒す強盗二人は、序盤から現れて
小さな子供を殺したりするし、トムがやっつけてスカッともする。
彼が街のヒーローとなり、新聞に載ったりマスコミが
家に押しかけたりした事で、彼に会いに、男達が店へとやって来る。

その、男達のリーダー的存在がフォガティで、エド・ハリスが演じている
から、めちゃテンション上がる。
フォガティは、トムに対し、「ジョーイ」と呼び、ジョーイ・キューザックと言う
人物だと確信して、そのジョーイの過去の話などを持ち出したりし始める。
当然、トムは人違いと言い続け、フォガティらも その日は帰る。
しかし、ある日トムが店にいると、黒い高級車が店の前に一時停止して
それに気付いたトムが顔を上げると、車は家の方面へと向かって立ち去る。
慌てて走って家まで帰ってくるトム。実際に家に連中は来ていなかったが
フォガティらの存在が、精神的にトムを追いこんでいる。
まして家族を危険にさらされたくはない。

街の警官が調べたところ、奴らはマフィアで、
そんな大物に狙われるトムに対し警官自身腑に落ちない。

いよいよフォガティらは家まで押し掛けてきて、トムを連れて行こうとする。
この時息子を人質にとられていたので、息子を無事に返してもらい
妻には家に戻り、娘といてくれと言い、庭にはトムとフォガティとその部下
だけになる。

この、トムが天才的に強くてw銃を向けられて、大人しくしているのだが
連れ去ろうとした奴らを突然襲い、二人を銃で撃殺す。
まだ生き残っているフォガティを倒そうとして失敗し、今度は自分が
銃を向けられ、絶体絶命の展開へ。フォガティが最後に言いたい事は
なんてことを尋ねていると、突然彼の頭が吹き飛ぶ。
何かと想ったら、息子が銃で、後ろからずどん。
息子は父の命を救った、と言うわけで、フォガティらは消えたのだが。

この時撃たれていたトムは病院へ。そこへ妻のエディがやって来て
自分は、窓からトムがジョーイになるのを観たと言う。
つまり、急に天才的に強い腕前を発揮したトムの空気や表情は
まるで別人であり、自分の知っている旦那とは違うと言う事だ。
ジョーイは兄がマフィアの大物で、ジョーイ自身過去に天才的な
殺し屋だったらしく、過去を清算したくて
現在、素性を隠して、生活しており、実はそれこそがトムであった。

事実を告白された妻は、夫への怒りや不信感にまみれ
事情を知った息子も、父親が誰か分からないと言う疑心に反抗的になり、
一気に幸せな
家庭は、一家崩壊の危機へ。

その中、兄からの電話を受けたトムは意を決して兄に会いに
フィラデルフィアへ向かう。
この兄は、とりあえずトムを温かく出迎えて部屋へ招き、
そこで、ジョーイが過去にやった色々なツケは自分が払ってきたし
ジョーイがいることで、周りから信頼を得られずにいて、
最早ジョーイの存在は自分にとって大変厄介なので
消えてもらいたいとの意思を告げる。
兄貴に消えろと言われたトムは、背後から襲ってきた兄の部下を
またしても天才的なw強さで倒し、その場を立ち去った様に見せかける。
追っていく兄や部下。部下を倒し、ジョーイは兄を撃ち殺す。

ようやくジョーイの災難が消えた、と言うわけで、彼は再び
自宅へと戻ってくる。家族は大変に暗い様子で食事中の中、
帰って来たジョーイに、家族は無言で彼を受け入れる。


と言うような感じ。決して明るい話では無い。
この、ジョーイ、トムとして生活する彼の中にもかいま覗くシーンもあるし
息子がいじめっ子達を殴り倒した時に、息子へ暴力はいけないと
怒ってきかせるシーンでも、息子へではなく、自分自身の葛藤みたいに
見えて、自分に怒ってるみたいに見える。
確かにトムは普通の人そのものって感じで父親をやってきたが
ジョーイになってる時は凄まじいほどの空気や強さを持っていて
ある意味頼もしすぎる。おかげで家族は守られるし、フォガティらも
息子を人質にとったとは言え、酷い怪我を負わせる様な事はしてないし
とりあえず無事な事は無事。問題は、父の過去は人殺しだった
・・・それも有名な、みたいな。募る不信感や、それでも、警官の前では
夫を守ろうとする妻の行動。こんな事は、どうやって家族として
乗り越えて行けるかも分からない展開だ。この先、父がまた
ジョーイのような暴力に目覚めて突然何を仕出かすか分からないかも。
それに一度崩れた信頼関係と言うのは、相当な時間をもってしても
修復出来るかは分からないし。問題は山積みだが、とりあえず
ラストで再び家族が父を受け入れようとする無言の姿は、良かったと思う。

あたし的には、ストーリーより、ヴィゴとエド・ハリスなので
見て良かったなと言う感じ。

†ザ・ライト~エクソシストの真実~†


The Rite ※ネタバレ

拘って、出演者の名前のTを「†」で現したりする
オープニングの質感とか好きw

で、エクソシストの真実と言うわけで、
エクソシストになっていく、一人の青年の話だった。

今回の悪魔も、本当に子供っぽく、ちょっと間抜けでしたw

主人公のマイケルは、自分の信仰心に疑いを持っており
神学生となるものの、やはりこの道に生きていくのは辞めようと
考えていた。司祭になる事を辞退すると言う考えをメールするも
恩師から、考え直すよう、途中それは脅しか?wみたいな
説得を受け、エクソシストの講座を受ける事になる。
講座の時も、さすが信仰心に疑いを持つだけに、とりあえず
科学的に解決出来るのではと、色々な意見を述べたりする。
そんな講座で、アンジェリーナと言うジャーナリストと出会う。
自分の弟が、昔悪魔に憑かれたが、家族は精神病と信じて病院へ
入院させて死んでしまったと言う事をきっかけに、悪魔祓いや
エクソシストが何をしてるのかとか色々調べたい彼女。
マイケルが、講座で科学的に解明出来るような発言を
繰り返しているので、協力してくれそうだと想ったりする。


マイケルは、ようやく登場のアンソニー・ホプキンス演じる
ルーカス神父に会う事を勧められ、神父に会いにいく。
異端だが、かなりの実力者だと言うルーカス。
確かにマイケルが会いにいくと、その様は明らか。
そこではいきなり若い妊婦さんの、悪魔祓いが開始され
とりあえず参加するマイケルだが、ルーカスは儀式の最中で
携帯が鳴ったら、続きをやってろ的な発言をマイケルにし
自分は電話に対応したりする。結構何と言うか、アバウトな儀式だなぁ、
でも実力者だからそれくらいの余裕はいるのかな、と想ったりするww

迫力で怒鳴りながら、悪魔に名前を聞き出したり、
女性も、徐々に悪魔が顔を覗かせて、妙な事を口走り始めたりと言う展開。
でも、特に怖いわけではない。

全体的に、この映画は、あまりホラーと言う気がしない。

女性が悪魔ですよとアピールする姿を見ているのだけど、
主人公は、彼女には精神科の治療が必要だとかまだ考えている。
悪魔の仕業と思っていない。ルーカスは、この青年に、ドル札を
隠し持たせて、女性にあてさせたりするんだが、こういった事も
マイケルには信じ難いようで。

頑固なまでに 彼は、無神論者を貫いていくのだ。
結局、その女性は死んでしまうのだけど、その事で、ルーカスは
がっくりと落ち込み、その落ち込んだ隙を狙って今度は悪魔が
ルーカスにとり憑いてしまう。

凄いエクソシストであるルーカスに、悪魔が憑いたら
物凄い悪魔になってしまうのではとわくわくするし
その上、ルーカス自身も、今回の敵は強敵みたいな事を言うし
なおのこと どんな悪魔になってしまうんだろうかと期待する。

でも、最初に言ったように、悪魔は子供っぽ過ぎて、
ルーカスが凄いエクソシストとかは最早関係ない。
そう言うのを生かせないと言うのかな。

マイケルは突然父が他界したと言う連絡を受けるのだが、
たった今、電話で会話しており、信じられずに動揺する。
彼の周りでは徐々に不可思議な現象が・・・
それは悪魔の仕業と想わないので、
目の赤い馬とか、幻聴とか幻覚に悩まされていると信じている彼は
ジャーナリストのアンジェリーナに助けてくれと電話する。

マイケルは、それまでに、アンジェリーナには、
ルーカス神父の事を聴かれて一度突っ撥ねていた。
しかしエクソシストの儀式の事などを急に誰かに話したくなって、
彼女にぶちまけていた。

アンジェリーナも勇気あるジャーナリストで、とりあえず
マイケルと共に、以前、ルーカスと共に訪れた悪魔に憑かれた
少年の家へと向かい、彼の通訳をやる。
通訳と言うのは、そこはイタリア語で、マイケルはアメリカ人で
イタリア語話せないと言う展開だからww

ともかく、少年は前にも赤いロバの夢を見た等と言っていて
その時ルーカスに悪魔祓いしてもらったのだが、
彼はその時、何かを囁いており、それを目撃していたマイケルが
アンジェリーナに、通訳してもらい、何を言ってたのだと問う。
すると、マイケルの父が死ぬと予言していたと母から答えられ
衝撃を受けたマイケルは、アンジェリーナと、その子の家を後にし
ルーカス神父の家へ。ルーカスは悪魔に憑かれており、自分を
縛り監禁しろと言うので、急いで、彼を助けるために他の神父に
連絡をとろうとするも、相手がつかまらない。

ルーカスは悪魔に憑かれているし、もうこうなったら、自分が
悪魔を倒す以外に方法は無い。
マイケル、無神論者だけど、いざ、対決へ。

言ったように子供っぽい悪魔は、うぉーー悪魔すげぇーな
展開を見せず、ただ、ルーカスの身体が少しねじれたり
いきなり縛ってある紐を解き放ち、驚異的な力を見せたりするだけ。
で、ルーカスは、マイケルを疑う者と呼び、お前は悪魔を信じてないけど
これで分かっただろう、悪魔を信じろなんて風に、マイケルを追い詰める。
一緒にいる勇気あるアンジェリーナも、彼に子供を産ませてやろうかと
軽くセクハラを受けて殺されかけそうに。

この悪魔、別に悪魔じゃなくても、と言うような事をする。
例えば、アンジェリーナには弟の事件の事を責めてみたり
マイケルには、父の死のことなどを責めてみたり。
相手の心の弱い部分をしつこく突いてきて、確かに悪魔だから
何でも知っている?のかもしれないが、多少調べたら
心理戦を展開するあくどい犯人でも、まあやりそうな感じがする。

こちらは、悪魔にしかやりそうにない異常現象みたいなものを
期待していたので、そう言う物がほぼ無いから、普通に
アクションみたいな物を見ている感じに。

精神的に攻撃する点は正に魔と言う感じ。
心の弱さに負ける事が、人間を駄目にしてしまう、そう言う弱さを
分かりやすく絵に描くと悪魔が出来ました、みたいな印象。

悪魔を信じろと言われたので、最終的にピンチになってるマイケルは
分かった、お前を信じる、故に神も信じると言い放つ。
いや、当然そうなるだろう、なのに、悪魔はガーンな感じ。
悪魔、考えたら分かるはずやん、みたいな展開にちょっと可笑しい。
で、マイケル、信じました、勝ちました。

ルーカス元に戻ったし、アンジェリーナとマイケルは爽やかに家を
去って行く。終わり、と言う話。

この、ルーカスの家がホラーで。何だか怖い。ぼろぼろだし
ルーカス自身、きれいにしなくてはと想ってるようなのだが
そりゃ悪魔も来るんでは?と思うような不吉な感じのする家だ。

これまで観た、悪魔の映画で好きなのは、やはりエクソシストと
エミリー・ローズなんだけど、こちら二本の方が、悪魔の迫力は
あると思う。なので怖い系を期待すると違うと言う風になるかも。

あくまでエクソシストになる男の話、と言う感じなので、
マイケルがエクソシストになるまでの成長過程と言うか
そう言う物を見ていると想って観たら、悪くも無い。
無駄に怖い展開を期待している観ると、期待はずれかなぁ。

あのパッケージの不気味なルーカス神父は
ある意味ネタバレな気がするがww

最初の方の展開とかは入りやすくて好きだし
途中とかちょっと、どんくさくも感じてしまうが、割と良かった。
やっぱり悪魔が出てくる物は好きだな。

†アナとオットー†


Los amantes del Circulo Polar 
※ネタバレ

恋愛物の映画で、オチがハッピーエンドじゃない展開
って、実はあまり好きでは無い。
テレビドラマが嫌いな理由は、毎回だらだら、この二人
どうするんじゃいっw的な展開にイライラするから。
映画だと、とりあえず終るので(笑)、別に良い。

アナとオットーは、運命と言うものに強く影響を受けている
二人で、二人の名前が反対から読んでも同じ、とか、
偶然に出会って惹かれ合ったら、偶然兄妹になる展開とか。
偶然な事がどっさりとあり、その偶然が、主人公らにとって
正に物語的に、繋がり、全てに意味があるような。
二人にとって運命的なものになっている。

何度も事故りそうになるし、デジャヴかよwみたいな。

互いを忘れられず、思い合っているが離れてしまう、
すぐ傍に二人は今居るのに、すれ違ってしまう、等
ああ恋だなぁって感じ。

ただ、運命が主人公かのように最強の存在なので
二人は最早それに弄ばれているかのようで
全ての偶然が繋がっていき、ぐるぐると回り
ラストで北極圏へ。北極圏の恋人たちが原題だったから
ラストには持って来いだ。

なんだけど、引っ張って、引っ張ってのラストシーンは
悲しい再会と言う結果になる。
見方の受け取り方に、お任せしますな感じもあり
もうそこまで来ているオットーに会えず、事故死するアナは
死にいきながら、オットーに会えたと言う夢か幻覚かを見ていて
彼女の瞳にオットーが焼着いている。
アナの側からすれば、最早死んでしまったのだし、不幸も何も無い。
でも、残されたオットーは本当に悲惨だなと思う。

オットーは、家族が離婚し、父が暮らし始めた新しい再婚相手が
アナの母親で、二人は兄妹になってしまうが、まあ義理だし
元々惹かれ合っていたので、母と暮らしていたオットーは
家を出て、父の家に住み始める。アナが住んでいるから。
二人は同じ家に暮らす様になって何度も愛を重ねていく。
しかし、残された母は自殺。この事がオットーの心を苦しめ、
自分の責任の様に感じてしまった彼は、自殺を計ろうとしたり
アナから離れ、父のお金をあるだけ持って出て行ってしまう。

離れていったオットーを未だに思い続けるアナは
他の男性との結婚なども経て、ラストでオットーに会おうとする。

オットーの名前の由来は、祖父の関わったパイロットから
とられたと言うエピソードがあるが、そのパイロットがアナと出会い
と言う、正に主人公たちにとって、運命的な偶然が色々と発見される。

この、オットーは一体どうなってしまうんだか。
母が他界した事でもいまだ心の傷は癒えてないだろうが
その上、再び会おうとしたアナまで事故死し、残された後の彼を
想像するとかなりのバッドエンドだ。置いていかれる身の辛さを
一度母親の事で経験している彼だけに、今度こそ立ち直れないのでは
とか、想ってしまう。

アナの母親は、既にオットーの父を捨て、再婚している時から既に
他の男を見つけていたようだが、そう言う、ある意味逞しく?w
生きていく女で、ある意味アナは娘としては色々不信に思う点も。
最後は母からのビデオメッセージで愛を伝えられて感動している
シーンもあるので、アナの方はまだ良かったとも言える。
母に死なれたオットーに比べたら。
オットーといえば父のお金を殆ど持ち家出したわけだから、
暫くしてから家に戻っても、お前に家族を壊されたんだと
父に嘆かれはするが、本人はそれに対して悪い事をしたとか
そこまで思っている様子もなく、父ともちょくちょく会いながら
その内父とも普通に過ごしている。
子供の頃から、離婚や再婚などで、親の事情に振り回されている
アナとオットーだけど、子供の時点で既に考え方がドライと言うか。
そう言う事に対して、受け入れ方はスムーズ。
アナは子供の時に、母が泣いていると、母の泣き顔が嫌いだからと
「泣くからいけいないのよ」、みたいな事を言ったりもする。
親の事情が複雑だろうとも、自分達は自分達の人生を生きます、みたいな。

作品では、「アナ」「オットー」と言う風に、同じ状況でも
別視点から見た展開毎に区切られていて、アナの章では
アナが語り手となって物語の断片が埋まって行き、同じくオットーでも
そうなる。こう言うのは、かなり好きだ。
同じ状況でも見せている角度が違っていたりするし、同じエピソードを
繰り返すから、見てる側は分っている展開なのだけど、
見せ方がうまくて、くどくない。
こうした形をとる作品としては、見事なほど。
下手すると話がより複雑になってしまったり、過去と未来が
行き来して ごちゃつくような厄介さも、全く無くて、とても見やすいし
分かりやすい。

最初の方に、まだ子供時代のアナとオットーの学校から帰宅する
子供達の様子が上から映し出されているのも好きなシーンだ。
正面じゃなくて上からなのが 何だかいい。

こう言う部分では、本当に観て良かったなぁと感動する。
まだまだこの先もオットーには悪戯な運命が待ち構えていて
終らないループの中で どうなってしまうだろうかと思わせられる。
そう言う意味ではエンドと言うよりも、ずっと物語が続いてる感がするけど
ドSな運命がオットーを幸せにするような気がしないw

暗いお話と一言では言えないけど、ハッピーエンドが好きだったら
オススメはしない映画。

何かが顔のどこかがオットー、クリスチャン・ベイルに似てる気がするw
あたしだけだろうかw

†黒い家†

黒い家  ※ネタバレ注意

今回は映画の方。本も見たのだし、怖いさちこは 大竹しのぶが
やってるみたいだし、で見る事に。
怖そうだな、見れるかなと不安を持ちつつ・・・。
これはTSUTAYAで借りてきたんだけど、ポップに、『この映画は何度も
観てしまう素晴らしい作品』の様な事が書かれてあり、
役者の怪演が見事で購入して何度も見るのをオススメする
なんてあったものだから、なおの事期待してしまった。

でも、正直な見終わった感想と言うと。
もう悲惨な程、最低な映画だったな。
役者の演技が、とかじゃなくて、まず物語全体が無意味にチープ。
昔のドラマみたいで 中途半端にコミカル。
さちこが怖くないし、主役の男の演技が漫画みたいで全く緊張感が無いから、
さちこと男の乱闘シーンも、さちこに追い詰められるシーンも なんにも怖くない。

その上、色々な部分を割愛しすぎていて、まあ映画にする時は
そうもなるのかも、だが、出てくる人物が何の役にも立たずに
殺されていった感が。

結構、本で見たら、登場人物それぞれに個性があって
何かしら主人公・若槻に情報なり、何かを与えていたり
役目を持っているのだけど、映画の方では 何しに出てきたか
よく分からない事になっている。
金石と言う犯罪の心理学の先生も、ただの変な男にしかなっていなかったし、
めぐみが あまりにボソボソ喋りすぎるし。
さちこが 無駄に出すぎで そのテンションか?と言う空気で
ボーリングなんかやってしまう。

さちこに保険に入るようすすめた元同級生のおばさんは
想ったよりとても社交的な人に見えるし、それで、黒い家も黒くないんだよな。
さちこの夫が指を噛むシーンも、執拗に若槻に会いに来るシーンも、
最早お笑いにしかならないし。夫の重徳役は、西村雅彦で この人変だけど、
何かコメディっぽいw

みよしさんの役者は、小林薫で、めっちゃナイスな役者を選んでいる。
何気に本のみよしが好きだし、この俳優なら完璧だーと想ったのだけど、
残念な事に、彼が生きたまま解体されるシーンとかは割愛。何でだw
あっ! と言う間に、それもいつの間にか さちこにやられている展開。
みよしさんに折角、ばっちりな役者を入れたのに勿体無いわ。

しかも映画はホラーのジャンル分けなのに、死んでしまった人は
出てくるが、殺されるところとか出てこない。
金石も、監禁されて、暫く拷問を受けてから殺されるのだが
死んだ後で出て来て、その説明があるだけ。
おまけに めぐみがさらわれるシーンもなく いつの間にか さらわれている。
主人公は無駄にビビり過ぎで、大袈裟過ぎてて さちこに追い詰められてる
感じが まるでしない。

序盤は、夫・重徳が要注意と言うか完璧犯人だろうと思わせる展開なのに、
ただ変な奴と言うだけで、犯人とも感じない。

しかも、さちことかが 関西弁と言うか 京都弁を使わないときた。
だから「なますにしたるわ」が無いw

ちょっと、話いじりすぎと言うか。さちこや黒い家の雰囲気が
全く描かれてなくて 残念すぎる。
本の事を気にせず、映画だけで見たとしても、やっぱり怖くは無いだろう。
だって、怖いと感じる物がほぼ無い。
おまけに襲ってきたさちこ、乳を放り出して「しゃぶれー」なんか言ってしまう。
ドン引きする。こんなのさちこじゃないだろう。
ラストのシーンで、何でそんな無意味な事をしたのか不明だ。

唯一と言うか、最後にさちこが、自分も親に保険金目当てに
手首を切られたのだから、自分の子供にして何が悪い、と言う、
その、さちこの過去が述べられるシーンと言うのは、本では無いから、
なるほどなーで いいんだけど・・・。

さちこが包丁を持って追ってくる所とか、普通ハラハラしてきっと
怖いはずなんだが、若槻の演技がオーバーで最初に言ったように
漫画のようだから、マジで何も怖くないのが残念すぎる。
話を知らなくて見ていても、どうせこの主人公死なないな、とか
分かってしまうだろうな。いっそ、映画ではもう殺された方が良かったか?w 
痛みも怖さも何も無い。
黒い家に若槻が監禁されためぐみを救出しに行った時の様子も
あからさまに怖くない。みよしさんが死んでいるが解体されている
様子では無かったように思う。
何を言っても、さちこって、確かにこれまで多く人を殺し、家に死体を置いてる
時点で最早、非現実的な感じがして、本でも、ああ小説だなぁと感じるのだけど、
さちこの執念深さや ぞっとするような事を思いつく感覚や、
特に若槻の家に勝手に不法侵入して、喚きまわったりするシーンは、
さちこの恐ろしさにリアリティが感じられたりする。実際殺しは別として、
このような事をやってくる妙な奴と言うのは居そうだからだ。

そう言う不気味さを感じさせるはずのさちこの一面は感じない。
若槻の家に来た時も、頭のおかしい奴だな、と言うだけ。
狂ってる感じと言うか。だから怖くないんだろうと思う。
本で見たさちこの印象は、狂ってると言うより 正気で、真面目にやってて
それが 傍から見ると異常な事になっていると言う感覚を受ける。
楽しんでいる感覚も受けるけど、あの、憎たらしくも恐ろしい彼女の
若槻への執拗な嫌がらせとか、結構リアルなんだが。

本で見ると、変な奴には関わりたく無いと想ってしまう。
その辺りが、さちこのそう言う部分が印象付いているんだろうと思う。
映画で見ると、こんな奴はまず居ない、で終る。

過去に、妬まれて、実際に、普通の奴と違う、執拗な嫌がらせを
考え出す変な奴に、色々な嫌がらせを受けた経験がある。
やはり、毎度の無言電話や、異常さを伺わせる内容が書かれた文書など、
周りはぞっとしていたようだけど。こそこそしてくる人間、
例えば、陰口とかもそうだけど、そう言う嫌がらせとかって、何の効果も無い。
だって面と向かって言えん、出来んと言う事だから最早敵でもない。
つまり自分に関わって来ないものだから。知らないで終わり。
あたしはそう言ったものに まるで動じなくて、周りの友達は、
その嫌がらせが異常だと言ってカンカンになっていたが、
あたしは笑ってしまっていた記憶がある。だって何かの本の影響か?
とか思わせるようなwお前何になりきってるねんwと思うと滑稽でw
おまけに、そんな事する時点で相手、かなりの構ってチャンだし。
こう言うのは相手にしないのが一番なんだろう。
若い頃は、それなりな体面を気にしたりするからw犯人が分かった時点で、
事ある毎に相手に直接文句を言いに行ったり、ひとまず事を荒立ててww
最終的にはあっちが謝罪するしか無くなってしまったと言うオチ。
とは言え、なかなか経験しない事だ、こう言うのも。

これは若い頃の話だから、そう言う事で終るのだが、今、この年で
こんなのいたら、早いうちに守備を固めた方が良いと思うww
さちこを見て、かなりそう思うwww

執念も怖いけど、直接、お前の命を狙っているので殺す、と、
本気で殺そうと堂々とやって来る人間の方が倍ほども怖い。
そう言う時って 最早「生きたい」とか「助かる方法は」とかばかり思うし、
先の見えないトンネルの中にいるような気持ちでプレッシャー半端無い。
もう、あたしだったら、無言電話は無視するとして、さちこが、
自宅に不法侵入して喚いてる、この時点で戦意喪失。
相手は理解不能の宇宙人と変わらないし、勝てる気しないw

映画では、言ったように、それすら怖くなかったので、ただイライラする。
こんな女相手にびびるなよ、みたいなww
とにかく、非常に残念な映画だった。もう二度と観ないし、観なくて良かった。
本の世界をもう少し質感良く現してくれるよう作り直して欲しいくらいだ。

観るなら、本の方が良いと思う。

«†ショートスリーパー†

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†FIDELIO†

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